User Manual

SPX2000
−取扱説明書
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リバーブ
リバーブ
残響を付加するエフェクトです。残響は部屋の大きさや、壁の材質などによって複雑に変化します。このエフェクトを使えば、
その変化をシミュレートして、さまざまな残響を創り出すことができます。
残響は初期反射音と残響音の 2 種類に分けられます。初期反射音は残響のうち、最初に一度だけ壁や天井に反射して耳に届く
音、残響音は初期反射音が他の壁や天井に反射を繰り返してから耳に届く音です。SPX2000 のリバーブには、初期反射音と残
響音を別々にコントロールできるものと、まとめてコントロールするものの 2 種類があります。
またゲート付きリバーブもあります。ゲートは信号の通過 / 断をコントロールする門で、ゲートが開いている間だけ残響を
付加します。これを利用すれば、一定レベル以上の残響だけを付加したり、緩やかに減衰する残響をゲートを閉じることによっ
て急激にカットするといった使い方もできます。
各リバーブの違いは以下のとおりです。
REV-X(PRESET バンク )
新しいアルゴリズムを使ったリバーブです。残響のエンベロープ形状を
変化させることができます。
このエフェクトのパラメーターは以下のように分類できます。
残響音のコントロール :
REV TIME、HI.RATIO、LO.RATIO、INI.DLY、DIFF.、LO.FREQ.、DECAY
エフェクト音全体のコントロール : ROOMSIZE
フィルター/ イコライザー: HPF、LPF
出力レベルのコントロール : OUT LVL、MIX BAL.
パラメーター詳細
基本パラメーター
エフェクトタイプ バンク IN/OUT 初期反射音と残響音 ゲート
エンベロープのコントロール
ページ
REV-X PRESET 2IN/2OUT
一体
なし
あり 27
リバーブ CLASSIC 1IN/2OUT
なし
29
ステレオリバーブ
PRESET
2IN/2OUT
分離
30
リバーブ
1IN/2OUT あり
31
リバーブ&ゲート CLASSIC 一体 33
パラメーター名 値の範囲 パラメーターの説明
REV TIME 0.10 46.92 s 残響音が減衰して消えるまでの時間です。
HI.RATIO 0.1 1.0 高域または低域の残響音の長さです。残響時間を REV TIME との比率で指定します。この値を 1.0
すると REV TIME と同じ長さになります。
この値を使って、壁や天井の吸音特性をシミュレートすることができます。このとき、HI.RATIO は高
域の減衰特性を、LO.RATIO は低域の減衰特性をそれぞれ表します。
LO.RATIO 0.1 1.4
INI.DLY 0.0 125.0 ms 原音に対する残響音の遅れです。
DIFF. 0 10 残響音の密度と左右の広がりです。値を大きくするほど密度が増し、広がり感が強くなります。
ROOMSIZE 0 28
空間の広さです。値を大きくするほど広い空間をシミュレートします。この値を使って、壁や天井の吸
音特性をシミュレートできます。この値を変更すると、REV TIME の値が変化します。
原音
残響音
INI.DLY REV TIME
レベル
時間