User Manual

バーブの、「ウ」の部分が初期反射音、「ワーン」の部分が残響音だと考えればわ
かりやすいと思います。

■InitialDelay(イニシャル・ディレイ)、ReverbDelay(リバーブ・ディレイ)
この2つのパラメーターはどちらも遅れを作り出します。イニシャル・ディレイはプ
リディレイとも呼ばれ、直接音が鳴ってから初期反射音が鳴るまでの遅れを設定し
ます(図5)。リバーブディレイは、初期反射音が鳴ってから残響音が鳴るまでの遅れ
を設定します(図5)。ライブハウスなどで演奏すると、スピーカーから出た音が壁に
反射して返ってくる音が強調されて、残響感よりもディレイ感を強く感じる場合が
あります。この2つのディレイを組み合わせることで、反射音が遅れてくるディレイ
感を作ることができます。
■HighDump(ハイダンプ)
残響音の中の高い音の成分が減衰する割合を設定します。値が小さいほど高音域が
早く減衰します。実際のホールでは、壁の材質によって高音域の減衰の速さは変
わってきます。高音域が早く減衰すると落ち着いた残響音に、高音域の残響が遅い
と明るい残響音になります。一般的に高音域の残響は耳障りなので実際のホールで
は早く減衰するように設計されているのですが、クラシック用のホールなどでは高
音域の減衰はより早く、ライブハウスなどでは比較的遅いという特徴があります。
■Density(デンシティ)
残響音の密度を設定します。値を大きくするほど密、つまり残響音の数が多くなっ
て、残響音の音量はなめらかに変化します。値を小さくすると、残響音の数が少な
くなり、残響の音量変化がやや階段状(ちょっと大げさですが)になって聞こえるよ
うになります。