Operator's Manual

緊急時の牽引移動
緊急時には、バイパス・バルブを開いて本機を牽引また
は押して移動することができます。但し、移動距離は
400m以内としてください
牽引移動時の速度は、3〜5km/hとしてくださ
い。これ以上の速度では機器に損傷を与える危険
があります。移動距離が長くなる場合は、トラッ
クやトレーラに積んで移送してください。
1.フードを開け、中央のシュラウドを取る。
.バイパス・バルブのレバーを右または左に90°回転
させる。内部でバイパスが形成され、トランスミッ
ションを破損することなく機械を押して移動できる
ようになる。バルブを開けたとき、どちらの方向に
回したかを覚えておくこと。
エンジンを掛ける時にはバルブを元通りに閉める。
し、711N.m(0.71.1N.m)以上のトルクで締
め付けないよう注意すること。
機械を後ろに押して移動させる場合には、4輪駆
動マニホルドのチェック・バルブも開放する必要
があります。このバルブを開けるには、ホース・
アセンブリ(ホース;P/N95-8843、カップラ・
フィッティング;P/N95-0985(2、油圧フィ
ッティング;P/N340-77(2を後退走行テス
ト・ポートに接続し、4輪駆動油圧テスト・ポー
トを逆転させます。
ジャッキ・アップ・ポイント
機体前部:左右の駆動輪の内側のフレーム
機体後部:アクスルの中央
ロープ掛けのポイント
機体前部:左右の前ステップ
機体後部:後バンパー
運転の特性
この芝刈機はHST(ハイドロスタティック・トランスミッ
ン)を採用しており、一般の芝管理用機械とは異な
った特性をもっています。そのため、運転に当たっては、
トラクションユニットおよカッティングユニットや
他のインプレメントを効率よく作動させていただくため
気をつけるべき点があります。特に、トランスミッショ
ンの原理、エンジン速度と負荷との関係、ブレードやそ
の他のインプレメントに掛かる負荷の大きさ、ならびに
ブレーキの効果的な使用方法をよく理解してください。
トラクションユニットおよびカッティングユニットに十
分なパワーを供給してやるためには、エンジンがほぼ一
定の高速度で回転を続けている必要があります。このコ
ツは、走行ペダルの踏み込みに注意することです。カッ
ティングユニットへの負荷が大きくなったら走行ペダル
の踏み込みを浅くして走行速度を落とし、カッティング
ユニットにより大きなパワーを送ってやるのがポイント
です。カッティングユニットの負荷が下がったら走行速
度を大きくします。
すなわち、負荷が上がりすぎてエンジンの回転速度が落
ちてきたら、ペダルの踏み込みを浅くし、エンジンの回
転数が回復してきたら再びゆっくりと踏み込むのがコツ
なのです。一方、移動走行時のように、カッティングユ
ニットが回転しておらず、カッティングユニットへの負
荷がない場合には、ペダルを一杯に踏み込んで最高速度
で走行することができます。
もう一つのポイントはブレーキの使い方です。旋回時に
はブレーキを使用すると小さな半径で旋回することがで
きますが、誤って芝を傷つけないよう注意が必要です。
ブレーキが左右独立しているので、斜面での運転にも応
用できます。例えば山側の車輪がスリップする場合には
山側のブレーキをゆっくり、スリップが止まる所まで踏
み込んでやると、谷側のトラクションが増加し、安定し
て走行できます。
斜面を走行する場合には安全に特にご注意ください。運
転席の固定ラッチが確実に掛かっていることを確認し、
必ずシートベルトを着用してください。また、転倒事故
を防止するために、速度の出しすぎや急旋回に十分注意
してください。また、下り坂では、機体を安定させるた
めにカッティングユニットを下げてください。
重要
重要
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図19
1.バイパスパルブ
危  険
この芝刈機では、草地で作業中にブレードに当たっ
た異物は、地面に打ち込まれてその運動エネルギー
を急激に失うよう設計されているが、注意不足や地
面の刈凹凸の状態、不規則な跳ね返り、ガードやカ
バーの不備などの悪条件が重なると、カッティング
ユニットから異物が飛び出す場合がでてくる。
周囲に人が現われたら直ちに刈り込みを停止する。
周囲に人がいなくなるまでは作業を再開しないこと。