Operator's Manual
出力回路が健全でも、出力装置そのものが健全
であることは保証できません。ですから電気系
統の故障探究を行う時には、出力LEDのチェッ
ク以外に各機器の通常のテストやワイヤハー
ネスの検査が必要になります。各機器のイン
ピーダンス測定、ワイヤハーネスをつないだ状
態(SCMで切り離した状態)でのインピーダン
ス測定、一時的な通電試験などを行ってみる
必要があるでしょう。
SCMは外部のコンピュータや診断機器に接続す
ることはできません。また、内部のプログラム
を改変することもできませんし、発生した故障
内容を記憶しておくこともできません。
SCM上のLEDの説明は絵文字です。枠で囲まれた
3つが出力です。それ以外はすべて入力です。
以下に記号とその意味を示します。
図 図
図
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SCMを使った故障探究手順は以下の通りです。
1.どの出力を調べたいのかを決める(PTO、
始動、ETR)。
2.始動キーをONにして、赤い電源LEDが点灯
するのを確認する。
3.各入力スイッチを操作して、対応する入力
LED(着席、ブレーキ、走行ペダル、PTO、
始動)の点灯を確認する。
4.スイッチやレバーを操作して、調べたい出
力に必要な入力条件を作り出す。入力条件
は、次ページのロジック・チャートで調
べることができる。
5.出力LEDが点灯しているのにその機器が作
動しない場合には、出力ハーネス、そこか
ら先の接続、機器そのものの故障が疑われ
る。必要時応じて修理する。
6.出力LEDが点灯しない場合には、ヒューズ
(両方)を点検する。
7.入力が正常なのに出力LEDが点灯しない場合
には、SCMを交換してみる。
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