Operator's Manual
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緊急時の牽引について
緊急時には、ごく短距離に限り、本機を牽引または押し
て移動することができます。通常の移動にはこの方法を
使 用しないでください。
重要 牽引または押して移動する時の速度は、3~5
km/hとしてください;これ以上の速度ではトランスミッ
ションに損傷を与える危険があります。移動距離が長く
なる場合は、トラックやトレーラに積んで移送してくださ
い 。本 機 を 押 して 或 い は 引 い て 移 動 さ せ る 場 合 に は 、必
ず バ イパ ス・バ ル ブ を 開 く 必 要 が あ り ま す。
1. 座席プレートについているノブをゆるめてアクセス
・カバーを外す(図32)。
図32
1. アクセス・カバーのノブ
2. トランス ミッ シ ョン上 部 に あ る チ ェックバ ル ブ・ア セ ン
ブリ(図33: 2本)の中心にあるピン(バイバスバル
ブ)を押しながら牽引する。図33は運転席をプレー
トごと外した状 態 の写 真である。
図33
1. トランスミッションのチェックバルブ(バイパスピン) 2本
3. 修理が終わったらエンジンを掛け、ピンが完全に外
れ た( 上 に 飛 び 出 し た 状 態 )こ と を 確 認 し て お く 。
重要 バルブを開けたままで運転するとトランスミッシ
ョン が オ ー バ ー ヒートし ま す。
4. アクセ ス・ カバ ーを 元 通り に 取り付 け る。
運転の特性
GROUNDSMASTER® 3280–Dは HST(ハイドロスタテ
ィ ッ ク・ト ラ ン ス ミ ッ シ ョ ン )を 採 用 し て お り 、一 般 の 芝 管
理用機械とは異なった特性をもっています。よく練習し
てから運転してください。運転に当たっては、トラクショ
ンユニットおよびカッティングデッキやその他のインプ
レメントを効率よく作 動させていただくために気をつけ
る べ き 点 が あ り ま す 。特 に 、ト ラ ン ス ミ ッ シ ョ ン の 原 理 、
エンジン速度と負荷との関係、ブレードやその他のイン
プレメントに掛かる負荷の大きさ、ならびにブレーキの
効果的な使用方法をよく理解してください。
ト ラクショ ン ユ ニ ットお よびカッテ ィングユ ニ ットに十 分
なパワーを供給してやるためには、エンジンにほぼ一定
の高速回転を続けさせてやる必要があります。以下のポ
イントを守りましょう: カッティング・ブレードへの負荷
が大きくなったら、走行速度を下げてやります;カッティ
ング・ブレードへの負荷が小さい時は走行速度を上げて
も構いません。これにより、エンジンが作り出すパワー
が、マシンの各部にほどよいバランスで供給され、スム
ーズな走行、ブレードの高速回転によるクオリティーの
高いカットが実現できます。エンジンの回転数が落ちて
きたら、ペダルの踏み込みを浅くして走行速度を落とし
て や り ま し ょ う 。そ う し て エ ン ジ ン の 回 転 が 上 が っ て き た
ら、再び走行ペダルをゆっくり踏み込みます。一方、移動
走行時のように、負荷がほとんどなくデッキが上昇して
いる場合には、ペダルを一杯に踏み込んで最高速度で
走 行 す ること が できます。
• 注意 •
この機械の運転音は、オペレータの耳の位置で85
dBAとなり、長時間使用しつづけると聴覚に障害を起
こす可能性がある。
運転に際しては聴覚保護具を使用すること。
• 注意 •
作業中に後輪が浮き上がってしまわないよう、適切な
リ ア ・ ウ ェ イ ト を 装 着 す る こ と が 必 要 で あ る 。デ ッ キ や
その他のアタッチメントを上昇させた状態で急停止を
し な い こ と 。下 り 坂 で は デ ッ キ や そ の 他 の ア タ ッ チ メ ン
トを必ず下げておくこと。後輪が浮き上がるとハンド
ル が き か なくなる 。
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