User Manual
このたびは、ヤマハ
スピーカーシステム
CBR
シリーズ(以下
CBR
)をお買い求めいただきまして、まこ
とにありがとうございます。
CBR
の優れた機能を十分に発揮させるとともに、末永くご愛用いただくた
めに、この取扱説明書をご使用の前に必ずお読みください。
また、ご一読いただいたあとも、不明な点が生じた場合に備えて、大切に保管いただきますようお願いい
たします。
•
本書では、特にことわりがない場合、イラストは
CBR12
を使用しています。
•
この取扱説明書に掲載されているイラストは、すべて取り扱い説明のためのものです。
•
本書に記載されている会社名および商品名等は、各社の登録商標または商標です。
特長
•
高品質なスピーカーユニット、スムースな指向特性のホーン、および風切音を低減したポートにより、
高解像度の音質を実現
•
高耐入力ユニットによる大音圧と保護回路による高い信頼性を実現
•
可搬性に優れた軽量・コンパクトなキャビネット
•
スピコンおよびフォーンプラグに対応した入力端子を装備
•
アイボルトリギングおよびブラケットを用いた設置に対応
付属品(お確かめください)
Technical Specifications
(スペックシート、英語のみ)
取扱説明書(本書):保証書が裏面にあります。
各部の名称と機能
背面
プルバックポイント
(ネジ穴、
M8
)
(
CBR15
と
CBR12
のみ)
フォーン端子
スピコン端子(ノイトリック
NL4
に対応)
フォーン端子とスピコン端子は、スピーカー
ケーブルを使ってパワーアンプやパワードミ
キサーと接続するための端子です。
Note
ケーブルは、必ずスピーカー専用のケーブルを使用し
てください。楽器用のシールドケーブルを使用する
と、ケーブルが発熱し音量が下がる場合があります。
回してロック
フォーンプラグ
スピコンプラグ
底面
ネジ穴(
M8
)
別売のブラケットや市販のアイボルトを取り
付けるときに使う
M8
サイズのネジ穴です。
ポールソケット
市販の
35mm
径スピーカースタンドまたは
スピーカーポールに対応しています。
接続
配線
図のようにプラグを配線してください。
■
フォーンプラグ
■
ノイトリック
スピコンプラグ(
NL4
)
1+ :
1– :
2–
(無接続)
2+
(無接続)
スピーカーの並列接続
フォーンとスピコンの各端子は内部でパラレル接続されています。アンプ
(
パワーアンプやパワードミキサー
など)からの信号を1台目の
CBR
のフォーンまたはスピコン端子で受け、残りの端子から
2
台目の
CBR
に信
号を送りだすことができます。
CBR
を並列接続する場合は、アンプが駆動できる負荷インピーダンスを確認してください。
1
台の
CBR
の定
格インピーダンスは
8
Ωですので、
2
台の
CBR
を並列接続すると合成インピーダンスは
4
Ωになります。こ
の場合、アンプには
4
Ω以下の負荷インピーダンスを駆動できる能力が必要です。
アンプ
CBR
1
台目
(インピーダンス:
8
Ω)
CBR
2
台目
(インピーダンス:
8
Ω)
並列接続(合成インピーダンス:
4
Ω)
または
アンプから
次の
CBR
へ
間違った接続
アンプからの入力をフォーン端子
とスピコン端子の両方に同時に接
続しないでください。ショートし
て危険です。
L
チャンネル
アンプ
CBR
R
チャンネル
および
ZN20600
JA
保 証 書 付
SPEAKER SYSTEM
CBR
シリーズ
取 扱 説 明 書
安全上のご注意
必ずお守りください
ここに示した注意事項は、製品を安全に正しくご使用いただ
き、お客様やほかの方々への危害や財産への損害を未然に防止
するためのものです。必ずお守りください。
お読みになったあとは、使用される方がいつでも見られる所に
必ず保管してください。
「警告」と「注意」について
誤った取り扱いをすると生じることが想定される内容を、危害
や損害の大きさと切迫の程度を区分して掲載しています。
警告
「死亡する可能性または重傷を負う可能性
が想定される」内容です。
注意
「傷害を負う可能性または物的損害が発生
する可能性が想定される」内容です。
記号表示について
この製品や取扱説明書に表示されている記号には、次のような
意味があります。
注意喚起を示す記号
禁止を示す記号
行為を指示する記号
•
この製品の内部には、お客様が修理
/
交換できる部品はあ
りません。点検や修理は、必ずお買い上げの販売店また
は巻末のヤマハ修理ご相談センターにご依頼ください。
•
不適切な使用や改造により故障した場合の補償はいたし
かねますので、ご了承ください。
警告
分解禁止
禁止
この機器の内部を開けたり、内部の部品を分解したり
改造したりしない。
感電や火災、けが、または故障
の原因になります。異常を感じ
た場合など、点検や修理は、必
ずお買い上げの販売店または巻
末のヤマハ修理ご相談センター
にご依頼ください。
火に注意
禁止
この機器の上に、ろうそくなど火気のあるものを置か
ない。
ろうそくなどが倒れたりして、火災の原因になります。
注意
設置
禁止
不安定な場所に置かない。水平であっても落下する危
険性のある場所には固定せずに置かない。
この機器が転倒または落下して故障したり、お客様や
ほかの方々がけがをしたりする原因になります。
禁止
スピーカーをつり下げるためにスピーカーのハンドル
を使用しない。
スピーカーが落下して破損したり、お客様やほかの方々
がけがをしたりする原因になります。
禁止
スピーカーの底面を持って運搬しない。
スピーカーの底面に手をはさんで、お客様やほかの方々
がけがをしたりする原因になります。
禁止
塩害や腐食性ガスが発生する場所に設置しない。
故障の原因になります。
必ず実行
この機器を移動するときは、必ず接続ケーブルをすべ
て外した上で行なう。
ケーブルをいためたり、お客様やほかの方々が転倒し
たりするおそれがあります。
必ず実行
取り付け工事は、必ずお買い上げの販売店に依頼する。
また、取り付ける場合は、以下の点に注意する。
•
この機器の重量に十分に耐えられる取り付け器具と
場所を選ぶ
•
継続して振動があるような場所は避ける
•
必ず指定された取り付け工具を使用する
•
定期的に保守点検を行なう
接続
必ず実行
•
ほかの機器と接続する場合は、すべての電源を切っ
た上で行なう。
•
電源を入れたり切ったりする前に、必ず機器の音量(ボ
リューム)を最小にする。
感電、聴力障害または機器の損傷になることがあります。
必ず実行
スピーカー接続専用のケーブルを使用する。
それ以外のケーブルを使うと、火災の原因になること
があります。
取り扱い
禁止
この機器のパネルのすき間に手や指を入れない。
お客様がけがをするおそれがあります。
禁止
•
この機器の上にのったり重いものをのせたりしない。
•
入出力端子などに無理な力を加えない。
この機器が破損したり、お客様やほかの方々がけがを
したりする原因になります。
禁止
大きな音量で長時間スピーカーを使用しない。
聴覚障害の原因になります。
禁止
音がひずんだ状態ではこの機器を使用しない。
機器が発熱し、火災の原因になることがあります。
必ず実行
この機器と組み合わせて使うパワーアンプを選ぶと
き、パワーアンプの出力レベルがこの機器の許容入力
レベル以下であることを確認する。
出力レベルが許容入力レベルを超えていると、故障や
火災のおそれがあります。
禁止
アンプでクリップが生じるような過大な信号や以下の
ような音(ノイズ)を入力しない。
•
マイクロフォン使用時のハウリング音
•
電子楽器などからの連続した大音量の音
•
異状にひずんだ連続音
•
アンプの電源を入れた状態でのケーブルの抜き差し
によるポップノイズ
パワーアンプの出力レベルがこの機器の(プログラム)
許容入力レベルより低い場合でも、機器の損傷、故障
や火災のおそれがあります。
注記(ご使用上の注意)
製品の故障、損傷や誤動作を防ぐため、以下の内容をお守りく
ださい。
製品の取り扱い
/
お手入れに関する注意
•
直射日光のあたる場所(日中の車内など)やストーブの近く
など極端に温度が高くなるところ、逆に温度が極端に低い
ところ、また、ほこりや振動の多いところで使用しないで
ください。この機器のパネルが変形したり、内部の部品が
故障したり、動作が不安定になったりする原因になります。
•
この機器上にビニール製品やプラスチック製品、ゴム製品
などを置かないでください。この機器のパネルが変色
/
変質
する原因になります。
•
手入れするときは、乾いた柔らかい布をご使用ください。
ベンジンやシンナー、洗剤、化学ぞうきんなどを使用すると、
変色
/
変質する原因になりますので、使用しないでください。
•
機器の周囲温度が極端に変化して(機器の移動時や急激な冷
暖房下など)、機器が結露しているおそれがある場合は、数
時間放置し、結露がなくなってから使用してください。結
露した状態で使用すると故障の原因になることがあります。
•
スピーカーの故障を防ぐために、電源を入れるときは、最
後にパワーアンプの電源を入れてください。また、電源を
切るときは、最初にパワーアンプの電源を切ってください。
•
スピーカーを並列接続する場合は、必ずパワーアンプの規
定負荷インピーダンスの範囲内で接続してください。パワー
アンプの故障の原因になります。
•
保護回路
スピーカーシステムには、
自動復帰型の保護回路が内蔵さ
れているため、過電流による故障から高音域ドライバーを
保護します。スピーカーシステムのキャビネットから高音
域が出力されない場合は、すぐにパワーアンプの電源を切
り、保護回路をリセットする(冷やす)ために、
2
~
3
分そ
のままにしてください。出力を下げてから再度電源を入れ、
高音域ドライバーの出力を確認してください。続けてスピー
カーを使用する場合は、保護回路が作動しないレベルで使
用してください。
•
バスレフポートから空気が吹き出す場合がありますが、こ
の機器の故障ではありません。特に、低音成分の多い音を
出力する場合に起こります。
コネクターに関する注意
スピコン型コネクターの接続には、
Neutrik
製スピコンプラグ
(
NL4
)のスピーカーケーブルをお使いください。
設置例
別売のヤマハ
スピーカーブラケットを使用した設置
本体の底面
2
箇所にあるネジ穴に、市販のネジ(
M8
×
16 mm
)またはアイボルト(
M8
×
15 mm
)を使って
ブラケットを取り付けてください。ブラケットの取り付け方法については、使用するブラケットの説明書をご
覧ください。
■
ウォールブラケット
BWS251-300
または
BWS251-400
使用
最大傾き角度
スピーカーと壁の位置関係によって、傾斜できる角度が変わります。
下向きに傾斜できる最大角度は下表のとおりです。
最大傾き角度
BWS251-300 BWS251-400
CBR15 8
°
17.5
°
CBR12 11
°
23
°
CBR10 20
°
35
°
■
シーリングブラケット
BCS251
使用
235923
最大
45
°
(プルバックポイント
CBR15
と
CBR12
のみ)
■
バトンブラケット
BBS251
使用
235923
最大
45
°
バトン径
φ
34
〜φ
51
注意
落下防止のため、図のように落下防止ワイヤーを取り付けてください。
注意
•
設置および取り付け工事につきましては、お買い上げの販売店に依頼してください。
•
安全にご使用いただくため、定期的に保守点検を行なってください。摩耗や腐食などにより、部品が劣化する場合があります。
•
ワイヤー、壁、天井、接続金具などは、スピーカーの重量に十分耐えられる強度のものか確認してください。
•
ワイヤーを使って、必ず落下防止対策を施してください。
•
落下防止ワイヤーを壁に取り付ける場合は、スピーカーのワイヤー取り付け位置より高いところに、たるみが出ないように取
り付けてください。長さに余裕がありすぎると、落下時に運動エネルギーがワイヤーに多くかかって断線する場合があります。
取り付け箇所の強度不足や、取り付け方法の不備による落下などの事故に対しては、当社は一切の責任を
負いかねます。
アイボルトを使用したつり下げ設置
本体の底面
2
箇所と、背面
1
箇所(
CBR15
と
CBR12
のみ)にあるネジ穴に、市販のアイボルト(
M8
×
15 mm
)を取り付けてください。必ず
2
箇所以上を使用してつり下げてください。
注意
アイボルトは各国の規格や安全基準にあったものをお使いください。
M8
アイボルト
最大
45
°
(プルバックポイント
CBR15
と
CBR12
のみ)
■
注記
•
つり下げる角度によって、アイボルトの強度が異なります。アイボルトは鉛直から
0
°~
45
°の範囲で
使用してください。
良い例: 鉛直から
45
°以内
0°
45°
最大
45
°
悪い例: 下図のように引っ張らないでください。
つり下げポイントが
1
箇所
鉛直から
45
°を超える
45
°を超える
45
°を超える
プルバックポイント(
CBR15
と
CBR12
のみ)
•
出荷時、プルバックポイント(ネジ穴)にはシールが貼
られていますので、はがしてからお使いください。
•
プルバックポイントは
CBR10
にはありません。
プルバックポイント
(ネジ穴
M8
)
背面上部
ネジとアイボルトの固定
•
座金にネジまたはアイボルトのネジ山を
通して取り付けてください。
ネジロック剤
を塗る
困ったときは
症状 考えられる原因 対策方法
音が出ない ケーブルが正しく接続されていない
•
プラグを奥までしっかり差し込んでください。
•
スピコン端子の場合は「
1+
」と「
1-
」に接続してく
ださい。また、プラグをロックするまで回してく
ださい。
ハウリングする マイクがスピーカーに向いている マイクが音を拾う範囲からスピーカーを離してくだ
さい。
音を増幅しすぎている パワーアンプのボリュームを下げ、マイクを音源に
近づけてください。
パワーアンプが
シャットダウン
する
スピーカーの合成インピーダンス
が、パワーアンプの最小負荷イン
ピーダンスより低い
例:負荷インピーダンスが
6
Ωのパ
ワーアンプに、スピーカー(
8
Ω)を
2
台以上並列接続している
パワーアンプの最小負荷インピーダンスを確認し、
それを下回らないように、並列接続するスピーカー
の数を減らしてください。
高音域が出ない
HF
ユニットに保護回路が動作して
いる
注記の「保護回路」の項目を確認してください。
上記の対策を実施しても症状が改善しない場合は、ヤマハ修理ご相談センター(裏面)にお問い合わせください。
主な仕様
CBR15 CBR12 CBR10
形式
2way
バスレフ型スピーカー
再生周波数帯域(
-10dB
)
46 Hz
~
20 kHz 48 Hz
~
20 kHz 50 Hz
~
20 kHz
公称指向角度(水平×垂直)
H90
゚×
V60
゚、定指向性(
CD
)ホーン
最大出力音圧
(計算値、
1m
)
126 dB SPL 125 dB SPL 123 dB SPL
クロスオーバー周波数
2.0 kHz 2.1 kHz 2.8 kHz
定格インピーダンス
8
Ω
8
Ω
8
Ω
許容入力
(
IEC
ノイズ)
NOISE 250 W 175 W 175 W
PGM 500 W 350 W 350 W
MAX 1000 W 700 W 700 W
出力音圧レベル(
1W, 1m
)
96 dB SPL 96 dB SPL 94 dB SPL
コンポーネント
LF
15"
コーン、
2.5"
ボイスコイル
12"
コーン、
2"
ボイスコイル
10"
コーン、
2"
ボイスコイル
HF 1.4"
ボイスコイルコンプレッションドライバー
1"
ボイスコイルコンプ
レッションドライバー
寸法(幅×高さ×奥行き、
ゴム足を含む)
455
×
700
×
378 mm 376
×
601
×
348 mm 308
×
493
×
289 mm
質量
17.7 kg 13.9 kg 9.4 kg
ハンドル 側面×
2
天面×
1
ポールソケット Φ
35 mm
、底面×
1
リギングポイント 底面×
2
、背面×
1
(
M8
×
15 mm
) 底面×
2
(
M8
×
15 mm
)
別売ブラケット
BBS251
、
BCS251
、
BWS251-300
、
BWS251-400
コネクター
1/4"
フォーン(
Phone
)×
1
、スピコン(
speakON
)
NL4MP
×
1
仕様および外観は、改良のため予告なく変更することがあります。取扱説明書の最新版につきましては、
ヤマハウェブサイトからダウンロードできます。